Ko.Ko.Mo. よしもと

八相縁起は、信楽焼の狸の置物に込められた八つの幸運の意味を表す考え方で、日本の縁起物文化のひとつとして親しまれています。信楽焼きの狸は、滋賀県信楽町生まれの焼き物であり、その特徴的な姿には、商売繁盛や家庭の円満、金運招来など、日常生活に役立つさまざまな願いが込められています。

八相縁起の八つの象徴

それぞれの狸の部位が独自の意味を持ちます。

  • 笠:災難から身をも守る
  • 目:気を配り正しい判断ができる
  • 顔:いつも笑顔で商売繁昌
  • 徳利:人徳を持てる様に
  • 通い帳:信用が第一
  • お腹:冷静さと大胆な決断力を持つ
  • しっぽ:終わりよければすべてよし
  • 金袋:金運に恵まれるように

日々に根差した縁起物

信楽焼狸の八相縁起は、ただの置き物ではなく、生活のなかで心がけたい姿勢や志を形にした存在です。長年愛される理由は、「他を抜く(タヌキ)」に通じる縁起の良さに加え、それぞれの部位に託された願いが、暮らしの支えとして人々の心に根付いているからです。

八相縁起は、信楽焼の狸に込められた八つの願いを通じて、幸運を呼び込む日本独自の縁起文化を伝えています。それぞれの形や表情から、日常の中で大切にしたい価値観や心構えを改めて思い出させてくれます